28週後。。。

この映画は、公開されたときに見に行こうと思いながらも、見逃してしまい、レンタルショップで借りたいのに、ずっと貸し出し中で、ようやく見れた、という長い道のりをたどったため、かなり期待大で見ました。

もともと、前作「28日後。。。」の大ファンで、「めちゃくちゃ早く走るゾンビ」(正確には、菌に感染した人間なんですが)という設定の面白さと新鮮さに、当時かなりの衝撃を受けたものです。

前作の監督、ダニー・ボイル氏(あのトレイン・スポッティングの!)が、他の映画を撮ってるために、製作総指揮にまわり、代わりにスペイン人のファン・カルロス・フレナディージョ監督がメガホンを取っています。


話のあらすじは、
前作で、イギリスを壊滅に追い込んだ人間を凶暴化させる“RAGEウイルス”の猛威が収まり、米軍による復興計画が始まったイギリス。
スペイン旅行中でウイルスの難を逃れたタミーとアンディの姉弟は、父親のドンとイギリスで再会を果たす。
しかし、ドンの秘密が、姉弟を巻き込む虐殺劇の始まりとなってしまう。。。
てな、感じです。



今作、面白かったところは、まず、カメラワークです。
逃げ惑う感じを出すために、あえて手持ちの35mmカメラで撮られた、ドキュメンタリー風の映像は、迫力満点で、素晴らしかった☆
まあ、かなり揺れるんで、中には気持ち悪くなる人もいるかもしれませんが。


そして、前作と比べるかなり、軍隊やアメリカおちょくり度が増して、しかも前作よりもはるかに複雑におちょくってますww
さすがは、ヨーロッパ主体の映画です。
前作は、軍隊が出てきた辺りから、エピソードが陳腐になってしまい、いいたいことは分かるけど、なんかなあ、って印象があったのです。
しかし今回は、一見「正義の味方!」と米軍を思わせといて、あとからことごとく裏切ったり、とおちょくるやり方が、なかなか凝っていて、面白いです。
これを見て、国が違っても、アメリカのやり方には、似たような印象を持っているもんなんだな〜、と関心までしてしまいましたw


残念だったのは、前作の方が「ホラー」としての恐怖感は上だな〜、というところ。
前作では、自動車で逃げてるのに、すごいダッシュの感染者に追いつかれそうになるとことか、かなり斬新で、恐怖感あふれた演出が多かったんですね。
そして、なにより、前作は基本的に、後半まで強い味方が少なく、まわりどこから強力な感染者に襲われるか分からない中、とにかく逃げまわらなくてはならないとこなんかは、従来のゾンビものよりも、はるかに怖くて、素晴らしかったんです。
しかし、今回は、冒頭のシーン以外は、そんなに恐怖におびえながら逃げ惑う、というシーンが無いため、前作の迫力を期待してみると、かなり肩透かしではありました。。。


まあでも、いわゆる「ゾンビ物」ってのは、ただのおばか映画に分類されがちな中、この映画はいろいろと考えさせてくれるしっかりとした映画のため、ただのゾンビ物の枠に収まらない、面白い映画になってる、とは思います。
前作は、ゾンビ物の延長線上でとにかく面白い物を作った、という感じで、今作はゾンビ物とは違うステージに移ろうとしている作品だ、ということが出来るのではないでしょうか?



ということで、ゾンビものは、あんまし得意じゃない、って方はこっち。
ゾンビ物大好き!って人には前作をおすすめします☆
もちろん、時系列順にみれば、かなり面白いと思いますよ☆
刺激がほしい方などは、ぜひとも見てみて下され!!


次作は、「28月後。。。」という最後の作品になるようなので、そっちこそは、公開されたら映画館へ見にいきたいもんです。